トラブルは宝！にするために

2025年05月02日(金)今日の出来事

新年度が始まり約１か月が経ちました。今年のひまわり組は年長児が３人なので、自動的に誰かしら年中児が１人班長に選ばれます。昨年度ひまわり組だった年中児は短期間ではありますが班長を経験していますが、なずな組だった年中児は初めての班長！憧れの班長になれるチャンスなので、ある意味年長よりもやる気を見せ、進級したばかりの２歳児や年少のお世話や係に奮闘しています。

が、まだまだみんな進級したばかり、小さい子はおふざけしすぎてやるべきことをやらなかったり、大きい子も友達との会話などに夢中になり、お世話や係を忘れ「てへへ♡」となることもしばしば…バタバタな毎日です。

＜進級した２人もすっかりひまわり組の一員です🌻✨＞

そんなひまわり組で早速事件が！

それは午睡後のおやつの後の“おつとめ”の時間。おつとめは普段みんなが使用している椅子、部屋の窓や床を拭き、数分間ではありますがみんなで綺麗にします。その中で使う雑巾の中に、数枚だけ色付き雑巾があるのです。みんな色付き雑巾が欲しくて、雑巾取りのゲーム（ジャンケンや色当てクイズなど）にも熱が入ります。ゲームに勝った班から雑巾をゲットするのですが、その日はゆかの班が勝利しました。色付き雑巾めがけてダッシュしますが、班長であり年長ゆかと、相棒であり年中てるよしの取り合いに！

そんな時、のぞみではとことん取り合いをさせます。途中泣きそうになったてるよしにも「負けるな！頑張れ！」と声をかけ、保育士はロッカーや机にぶつかったりしないよう安全確保しながら見守ります。みんなも「頑張れ～‼」と応援するのでどちらも負けられません。結局決着はつかず、ジャンケンでてるよしの勝利に終わりました。

また違う日には、ゆかとさき、年長同士で取っ組み合いのケンカが勃発！その日はさきの班が散歩出発の合図をする係でしたが、ロッカーに背中をつけて合図をすることにゆかが「かっこ悪い」と言い出し、お互い納得いかなかったのが原因でした。

もちろん保育士、他の子どもたちも見守ります。ただその時は、切りのいい所でケンカを止めてお互いの言い分を聞き、原因となった合図の“場所”をどこにするかみんなで考え、特定の場所を決めることで納得して終わりました。

他の園ではケンカを応援なんてきっとしないでしょう。ですが、のぞみではたんぽぽ組の頃から、小さなやり取りでもとことん子ども同士思いをぶつけ合います。トラブル回避（子どもにケガをさせない、もめ事を起こさない等）のためにケンカを止め「ごめんなさい」で終わらせようとすると、なぜケンカが起きたのか、どうすれば良かったのかなど、“原因を考える”“反省する”大事な機会を奪ってしまうことになるのです。

＜みんなで囲んで見守りと話し合い＞

実際、子どもたちの中には仲裁に入る子もいれば、時には涙を流したり、助けを求めてこちらをチラチラ見る子も…それでも危険のない限り保育士も知らん顔、でも耳はダンボ！で見守り体制。トラブルを解決しようとすることで、いざという時に「どう対処するか」を自然と学習し、少しずつ自分たちで解決できるようになっていきます。そして、どちらも怒ったり涙をみせていたのに、少しするとみんなケンカしたこともすっかり忘れ、笑顔で遊ぶ子どもたち。後腐れなく思いをぶつけられるのも、純粋な子どもならではの光景です。

＜ケンカするほど仲良し🩷＞

またゆかですが、厳しい所もあるけれど、何だかんだ面倒見が良く正義感にあふれるお姉さんでもあります。ただ、ゆかは兄弟の中でも末っ子。家では小学生を相手にしています。なので、小さい頃からやんちゃで強気、あまり涙も見せません。ただ、さきの時は年長同士なので容赦のない取っ組み合いでしたが、てるよしの時はやろうと思えば無理やりにでも雑巾を取れただろうに、相手は年中だからか、引っ張り合いも“加減”ができるようになっていました。それは、小さい頃に今の学童さんたちからお世話をしてもらい、お世話のやり方や力の加減なども自然と学んだことで、自分も大きくなって小さい子の面倒を見ることで、ゆか自身もみんなの手本となり、代々受け継がれているものなのです。